平均在院日数の求め方

在院日数と病院収入

病院の収入を考えると、ベッドの稼働率は高く設定したいものです。

単純に考えると、患者が長く入院すれば、稼働率は上がりますし、さっさと退院させると稼働率は下がるでしょう。

しかし、入院させる期間にも上限がありますし、上限を超えないようにと退院を早めれば、稼働率は下がります。

稼働率が下がれば当然病院収入も減少します。

 

平均在院日数

ここで、平均在院日数の計算を確認しましょう。

その期間の在院患者延べ数
平均在院日数 = ——————————————
(期間の新入院患者数+期間の退院患者数)/2

入退院の平均患者数で、入院患者数を除して日数を計算しています。

 

新入院患者数

平均在院日数を求めるときの変数を確認します。

A 新入院患者数

B 退院患者数

C 在院患者述べ数

D 平均在院日数

B退院患者数は 病院が退院させるか、D 平均在院日数は病棟の種別により上限が決定されます。 Cの述べ患者数は、入退院の結果作られる数値です。

とすると、Aの新入院患者数はこのなかでコントロールが比較的困難です。

集客力の弱い病院では、一般病棟の在院日数をクリアするために、退院を早めると分母が大きくなるため、平均在院日数を短くできます。

しかし、新規入院患者が少ないため、在院患者数も減り、結果、稼働率が低下してしまいます。

在院日数の戦略

患者の集客力が弱い場合、新規入院患者数に上限がありますから、退院患者数により、在院日数をコントロールすることになりますが、稼働率を一定以上確保するためには、平均在院日数の制約を受けますので、病棟編成を見直す必要があるかもしれません。

一般病棟の一部を療養病棟に変更するなどして、平均在院日数の制約を緩め、少ない新入院患者でも、一定の稼働率を確保するという戦略も考えられます。

具体的な数値例は、別のブログで紹介します。