有床診療所の入院基本料

有床診療所の入院基本料

いわゆる医院での入院基本料ですね。

A108 有床診療所入院基本料(1日につき)
1 有床診療所入院基本料1
イ 14日以内の期間 760点
ロ 15日以上30日以内の期間 590点
ハ 31日以上の期間 500点

2 有床診療所入院基本料2
イ 14日以内の期間 680点
ロ 15日以上30日以内の期間 510点
ハ 31日以上の期間 460点

3 有床診療所入院基本料3
イ 14日以内の期間 500点
ロ 15日以上30日以内の期間 370点
ハ 31日以上の期間 340点

 

となっています。 入院期間が延びると 入院基本料が低下していくのですね。

入院基本料の平均

とすると、たとえば、大体30日くらい入院される患者さんが平均的な場合、一日あたりの入院基本料はいくらと考えておけばいいのでしょうか。

診療所入院基本料

 

入院された方の 入院基本料の累積をとり、それを入院日数で割って、平均を算出しています。

14床、1ヶ月30日で計算し、グラフにすると。

医院入院基本料 グラフ

入院基本料は、入院日数が延びるほど、単価も低下しますので、平均も低下してきます。

入院日数が、30日のところで、入院基本料1 669点、 入院基本料2 589点

入院基本料3 430点 となります。

自医院の平均的な入院日数を把握し、入院基本料の平均を確認すると今後のシミュレーションが便利ですね。

病院収入シミュレーション(グラフ)

病院収入の考え方(おさらい)

病院収入のおさらいです。

病院収入を構成する要因はいろいろありますが、ここでは、平均在院日数、や入退院数、施設基準の関係だけに絞って考えてみます。

病院収入 = 稼働ベッド × 入院基本料

と簡略化します。これは前のブログで説明した部分ですね。

病院収入の数値例

入退院数、在院日数、必要看護師、のそれぞれにおいての病院収入の表です。

病院収入

まず、入退院数が 4人/日 のケースを計算しています。

病院収入をグラフにしてみた

数値ではわかりにくいので、全体を捉えるためにグラフにしてみました。

入退院数が 4人/日 のケース

入退院4人

 

横軸が 在院日数  縦軸が 入院基本料の合計 です。

同様に 入他員数が 10名 の場合

入退院10人

 

同じく 入退院が 20人 の場合

入退院20人

 

 

病院収入 と 看護体制のグラフからの所見

入退院数が 同一の場合  看護体制を変化させても、基本的には 7対1 の場合が 収入は多くなるようになっています。

費用の発生具合によっては、10対1 13対1 に看護体制を落として、在院日数を延ばし、稼働病床を増やしたほうがいい場合もあるかもしれません。

一方、15対1では、 在院日数が 30日を越えるあたりから、7対1の収入を超えてきますので、病床数に余裕があるところは、こちらの選択もありえます。

 

病院収入の検討に際する考慮要件

実際に 運営の現場では、 病床数 の制約、 看護師数の制約 も検討しないといけません。

たとえば、看護師数 を 一定とした場合のシミュレーションも必要と思われます。

(追加)

看護師数を一定としたシミュレーションを追加しました。