平均在院日数と稼働率

在院日数と稼働ベッド数

平均在院日数の求め方の式は

平均在院日数 =

その期間の在院患者延べ数 ÷ ( (期間の新入院患者数+期間の退院患者数)÷2 )

として計算されました。

 

在院日数を前提とした場合

しかし、実際に病院経営においては、病棟の種類により在院日数の縛りがあります。

例えば、 一般病棟の入院基本料では 看護体制が

7対1   平均在院日数が 19日以内

10対1  平均在院日数が 21日以内

13対1  平均在院日数が 24日以内

15対1  平均在院日数が 60日以内

 

となっています。

50床の病棟を 19日以内の平均在院日数で稼働させるとしたら、

80%稼働で 40人の患者さんを想定した場合、

19日 = 40 ÷ ( (入院+退院) ÷2)

よって 入院+退院 = 40 ÷ 19 × 2 ≒ 4 人 となり、おおよそ一日の入院と退院の患者数の合計が4人以上必要なことがわかります。

 

入退院の患者数を前提とした場合

また、同じ 4人の入退院の患者さんがいることを前提とすると、 15対1の看護体制に落として、60日まで在院に数を伸ばすとしたら、

60日 = 入院患者 ÷ ( ( 4 ) ÷ 2)

入院患者 = 120人

15対1となると、療養病棟で運営されますから、 稼働率を90%としても、133床の病棟の運営が可能と判断できます。

 

病院によって、稼働率の問題、在院日数の問題、入院患者数の問題、看護師数の問題など、ネックとなるポイントが異なってくるので、 病院収入を最適化するには、シミュレーションが必要となります。

在院日数の基本的考え方はこちら。

4月2日 病院収入のシミュレーション追加しました。